「ケアレスミスが多い」は苦手な理由にはならない
スポーツメンタルコーチのちだやすともです。
今日は、ケアレスミスについてお話します。
学校や職場、スポーツの試合においても、よく使われていることでしょう。
では、ケアレスミスという言葉にどのような印象をお持ちでしょうか?
書き間違い、読み間違い、プレーにおける簡単なミス
皆さんの中で、様々だと思われます。
先日、こんな話を聞きました。
「ケアレスミスが多くて数学が苦手なんです」
ここで改めて”ケアレスミス”という言葉の意味を考えてみましょう。
ケアレスミスとは、広辞苑より
【ケアレスーミス (careless mistake)不注意による間違い】と記載されています。
では、Carelessとは日本語でどういう意味を示すのでしょうか?
weblioより
【不注意な、軽率な、そそっかしい、(…に)不注意で、不注意で、うかつで、ぞんざいな、いいかげんな、不注意でした、のん気な】
と表記されています。
ここでもう一度この投げかけに戻ってみましょう。
「ケアレスミスが多くて数学が苦手なんです」
そもそも数学や算数というものは、数式や図形の問題を解いていくものです。ケアレスミス、つまり不注意によるミスというものなので、注意さえできていれば、解答を導けるはずなのです。
その上で「ケアレスミスが多くて数学が苦手」というのは、数学が苦手な理由になっていないのです。注意をした上で解答ができないのであれば、「数学が苦手」と口にしても良いでしょう。冷静に問題を解いていれば回答が導けるはずなのに、自らの不注意で減点されてしまうから苦手というのは、言葉の意味として成立していませんよね。
注意できれば答えを導けるのですから、数学は得意なはずですが、試験やテストによる緊張感から時間配分を間違えてしまい、それが注意力散漫につながって「ケアレスミス」となるのです。
私はこの話を聞いたとき、「自宅で数学や算数の問題をするとき、正解が出来ているのか?」と質問をしてみました。
そうすると「はい!」と答えるのです。自宅にある自分の部屋では快適に勉強ができるはずなので、一番リラックスできる環境下であれば、
様々な数学や算数の問題に対して、正しく解答することができるのです。
ということは、どんな環境においても、その問題を解くことができれば、本番でもケアレスミスを少なくすることが可能だと思いませんか。
本番と同じ環境を自ら作り出すのは難しいかもしれません。本番と同じ雰囲気の再現は特に厳しいでしょう。しかし、時間の緊張感は作り出すことが可能です。
例えば、1分間で与えられた計算問題をどこまで解答することができるのか。
最初は時間のプレッシャーに押し負けて、手が動かなくなるかもしれません。しかし、回数を重ねることで、だんだん手を動かすことが可能になり、そのうち正しい解答を導くことも可能になるでしょう。
※ここで重要なこと※
自分がなぜケアレスミスを起こしてしまうのか。何が原因でそうなってしまうのか。自分なりに分析をしてみてください。ケアレスミスと自らが発言するということは、目の前にある様々な事柄に対して、理解ができているとも読み取れます。理解が出来ている上で、プレッシャーによる注意力の散漫などから、ケアレスミスが起こってしまうのです。
ケアレスミスが起こるシチュエーションを自らで再現し、自らにプレッシャーを与えながら、ケアレスミスを少なくしていく。これだけでも多くの改善が見込まれると思います。ぜひ実践してみてください。