ばっと文章を読んでみたけれど・・・
【式による証明問題(連続する数)】
連続する3つの整数の和は3の倍数となることを文字式で証明せよ。
これは連続する3つの整数の和が3の倍数であることを証明する文章問題。
この問題は、ある整数をnとすると、次の整数はn+1、その次の整数をn+2と設定できます。この3つをたし算すれば、3の倍数になることを証明すればよいのです。
n+(n+1)+(n+2) = 3n+3となり、3で割れることから 3(n+1)と表示することができることから、
ここに書いているn+1は整数であるため、3(n+1)は3の倍数ということになります。
ある生徒にこの問題を解くよう伝えた後、その生徒は答えを白紙としたままで「わかりません」と。
私が「問題文をきちんと読んでみた?」と問うと、生徒は
「ばっと読みました」
と答えるのです。ばっと読んだはずなのに、答えはわからなかったようです。
ばっと読むというのはどういうことか?
それは、文章問題を一気に読んでしまうことのようで。一気に読むことは、一見良さそうに思いますが、解答部分を白紙で出してきたところから考えても、問題文をきちんと読めていないことがわかります。
今回は短い文章ですが、長い文章になると、途中で句読点が打たれています。なぜ文章の途中で句読点が打たれているのか。もちろん、句読点がなければ、息継ぎをせずにずっとしゃべり続けないといけませんので、文章の中身をしっかり把握する事が難しくなっていきます。
読点が打たれている前で文は切れていますから、そこまでで何が書かれているのかが分かるはずなのです。このようにひとつひとつ読み込むことで、文章問題を解答することができます。
読解力が近年落ちていると言われていますが、日常から読書など活字に触れる機会を増やしてみることで、読解力が向上し、集中力もアップできるはずです。ぜひ取り組んでみましょう。