なりたい自分へなるための勉強とは?
スポーツメンタルコーチのちだやすともです。
みなさんは、eスポーツをご存じでしょうか?
eスポーツとは
「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。
出典:一般社団法人日本eスポーツ連合
1983年7月15日、任天堂から発売された家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」は、ファミコンという愛称で親しまれ、日本をはじめ世界各国にゲーム旋風を巻き起こしました。
私が子どもの頃、このブームに乗ってファミコンを両親に買ってもらいました。しかし、当時は「ゲームは1時間まで」と制限を設けられるぐらい、子どもたちにとっての娯楽ではあったものの、大人からすればネガティブなイメージが強くありました。
それから約25年の月日が経過し、ゲームプレイヤーが職業となる時代に変わっていきます。eスポーツと名付けられ、プロプレイヤーが誕生。つまり、ゲームで生計を立てられるようになったのです。
世界チャンピオンを決める大会が行われるようになったり、eスポーツ協会も設立。さらに、ロサンゼルス五輪では五輪種目に正式採用されるのではないかという情報も浮上し、今やゲームをすることが、決してネガティブな要素ではなくなってきたのです。
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彼は小学6年生。普段から時間があればゲームをする少年で、
ネットから様々な情報を仕入れ、日ごろから色んなことに意見をしています。
そんな彼、歴史は得意なのですが、数学の図形問題が苦手。
しかし、彼には叶えたい夢がありました。
「eスポーツのプロプレーヤー」
学校の友達や家族に話をしても、なかなか理解をしてもらえないと。
ただ、私は彼に言いました。
「eスポーツプロプレーヤーとして活躍するためには何が必要と思う?」
操作の早さ、一瞬の判断力、駆け引きなど。
ゲームをずっとやっていれば、こういう能力は自然と身に付くのかもしれません。
しかし、いざ試合となれば、初めて相対する対戦相手、試合の環境、味わったことのない緊張感
突然のアクシデントなど、何が起こるのかわからないのも一方であります。
そのためには、算数や数学で学ぶ計算や図形の感覚をマスターする必要があるのです。
確かに、プロで活躍する頃には、学生時代に覚えた公式を生かす場面はないかもしれない。
しかし、計算を早く解くことや図形の考え方を知ることで、
判断力や駆け引きがスムーズにできていきます。
彼は様々な情報を日ごろから仕入れているので、私が知ったかぶりで話すと
「それはおかしい」とすぐに反論されるのですが
こうした考え方を伝えると、本人はそのことの重要性を理解できたようなのです。
そして、やるからには「中途半端な気持ちで目指すな。トップを目指せ」と私は話しました。
それを受けて、彼は「eスポーツの世界チャンピオンを目指す」と宣言。
賛否両論あることは周知の事実。家族からすれば、心配になるかもしれない。
ただ、反対意見を説得させるだけの強い気持ちと安心感を与えるためのプロセスと結果が重要。
彼が苦手な数学の図形問題を克服し、学校でも良い成績が取れるようになれば、家族は安心できるはずなのです。
「君がeスポーツプロプレーヤーを目指すことは良いことだ。それに向かって、今やらないといけないことを、自分で整理し、しっかり結果を残して家族を安心させないといけないぞ」
彼にその言葉を伝えると、彼は「わかった」と納得をしてくれました。
決して「歴史が得意だから、図形問題が苦手なのは気にしなくてよい」ということを言っても、本人には響かないのです。
なりたい自分へなるために、義務教育の間で何を習得しないといけないのか、何を勉強しないといけないのか。しっかり子どもたちに目的意識を持たせることで、子どもたちはやるべき意味を理解し、学習意欲を持つようになります。あとはこれを本人が継続できるのかです。継続できるように、見守っていく必要があります。
子どもたちにとって「なりたい自分とは」を考えさせること、それに向けて何を学習しないといけないのか。今一度考えてみてはいかがでしょうか?